Gmail のエイリアス(別名)とは

ここで説明する Gmail のエイリアスは多分公式のヘルプページには載っていない、裏技的なものです。1つの Gmail アカウントには1つのメールアドレスしかなく、別の Gmail アドレスを追加することはできませんが、Gmail の独自仕様を利用して擬似的に複数のメールアドレスを使い分けることができます。ただし、全く違うアドレスが使えるわけではなく、ちょっとしたバリエーションをつけられるだけです。

私が知るかぎり、Gmail のエイリアスの作り方には2通りあります。

  • + (プラス) 記号を使う方法
    Gmail アカウントを登録するときには、Gmail アドレスのローカルパート (@より左の部分) にプラス記号を使うことはできません。(Email の規格上は + を含んだメールアドレスもありえます。) でも、Gmail アカウント宛にメールを送るとき、+ 記号を含んだアドレスに送ることができます。+ を含んだ Gmail アドレスはないはずなのに、誰に届くのか。実は、+ から @ の手前までが無視され、例えば user111+abcabc@gmail.com というアドレスにメールを送ると、+abcabc が無視され、user111@gmail.com というアカウントにメールが届きます。この仕様を利用すると、+abcabc の部分を変えることによって、事実上無限のメールアドレスを使い分けることができます。
  • . (ドット、ピリオド) を使う方法
    Gmail アカウントを登録するとき、メールアドレスにピリオドを含めることができます。例えば、yamada.taro@gmail.com のようなアカウントを作ることができますが、メールが配信されるときには、この yamada と taro の間のピリオドは無視されます。というか、メールアドレスのローカルパートに入っているピリオドは全て無視されます。(ただし、メールアドレスの規格に違反した、ローカルパートの最初や最後にピリオドがある場合、ピリオドが2つ以上連続する場合はエラーになって配信されない可能性があります。)
    そのため、yamadataro@gmail.com, y.a.m.a.da.t.a.ro@gmail.com, y.ama.dat.aro@gmail.com などへ宛てて送られたメールは全てこのユーザーが受け取ることになります。
    (こういう仕様のため、yamadataro@gmail.com がすでに登録されていたら、yamada.taro@gmail.com というアカウントは作ることができません。たまに、「私のアドレスは yamada.taro@gmail.com なのに、yamadataro@gmail.com という別ユーザー宛てのメールが誤配信されてきた」なんていう人がいますが、そんな別ユーザーはいません。)

それが何の役に立つの?

例えば、フィルタを使ってメールを振り分けたりするのに便利です。ショッピングサイトに登録するときに、yamadataro+shopping@gmail.com というアドレスで登録すると、ショッピングサイトからのメールは yamadataro+shopping@gmail.com 宛に来るので、それを利用してフィルタを作成したら、簡単にショッピングサイトからのメールを振り分けることができます。

あるいは、あまり信頼できないサイトにメールアドレスを登録するときに、そのサイト専用のエイリアスを登録しておくと、万一そこからメールアドレスが流出したときに、そこから漏れたことがすぐにわかりますし、そのアドレス宛のスパムはフィルタで自動的に削除することもできます。

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